入門リアル・オプション―新しい企業価値評価の技術 (ニューエイジ・ファイナンス・シリーズ)



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入門リアル・オプション―新しい企業価値評価の技術 (ニューエイジ・ファイナンス・シリーズ)
入門リアル・オプション―新しい企業価値評価の技術 (ニューエイジ・ファイナンス・シリーズ)

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リアルオプションの意義から逸脱している

リアルオプションに興味を持ち、
手軽に読めそうな本書を手にとってみたが正直落胆した。

そもそもリアルオプションとは、exBuzzwordsによると
「金融工学のオプション理論を
 プロジェクト投資の評価に適応した考え方」
とある。

すなわち、リアルオプションを語るには
ツールである「オプション理論」と
目的である「投資評価の考え方」に精通する必要がある。

両者に対する十分な理解が
なされないままに書かれたという印象を受けた。

本書は入門書であるため、
読者は必ずしも両者に精通しているとは限らないし、
その必要もないと思う。

しかし、筆者については両者に対して精通した上で
平易に解説して欲しかった。
間違い探しをしながら読みましょう

仮定をおいて導いた結論は、その仮定が成立する範囲でのみ正しい。
ごく当たり前の話だが、どうも著者はそのことを理解していないらしい。
事業価値をオプションを考慮にいれ算出するというリアル・オプショ
ンの考え方自体は妥当である。しかしそのオプション価値の算出にブラ
ックショールズ式(以下BS式)を本来適用できない部分で多用している。

本書ではBS式の導出は本書の目的を超えるとして省略されている
が、このせいで間違ったBS式の適用が本書だけを読んだ者には気付き
にくくなっている。BS式の導出については同じ出版社から蓑谷千凰彦著
『よくわかるブラック・ショールズモデル』がでているのでこちらを読
めばいいだろう。こちらはまともな内容である。

BS式の誤用以外にも論理的矛盾が散見される。ただ、このような矛
盾、間違いを探しながら本書を読めば逆にリアル・オプションに対する
理解が深められるかもしれない。

くれぐれも本書の例を鵜呑みにされないようご注意を。
プロには不足、入門者には敷居高し

既に指摘されているように、欠陥が多い書物と思う。詳しい人には物足りなく、入門者には難しいというのが最大の欠点だろう。
わざわざ「入門」と謳っているのであるから、そもそも、金融オプションの概念を説明しないと、現物への応用たるリアルオプションを理解することは極めて困難だろう。せめて、プット/コールの売/買位は説明するべきである。

また、事実認識にもおかしな点があり、一つだけ挙げると、AppleをPC市場でのメインプレーヤーとする記述(p.74)は、一般の認識とは相当に異なる見解であり、著者の市場認識に疑念が生じる。
総括すれば、実践に活かせる実用書でもなく、アカデミックな興味に応えるものでもない中途半端な書籍というのが小生の感想である。
なかなか良い本です。

リアルオプションを手っ取り早くつかみたい人にお勧めです。

本書は、リアルオプションを取り巻く基本的な情報を提供し、
数学的に難解な部分に手をつけることなく、
何をするのか?何ができるのか?といった本質に迫る部分にまで
説明をしてます。

また、2項格子モデルや、モンテカルロDCFの大まかな手順も

記述しており、読者は、本書のみの理解で、簡単な計算・シミュ
レーションを行なうことが可能です。

特に、文系で数学が苦手な学生や、若手がリアルオプション
を勉強していて話を合わせたい課長さん等が、付け焼刃的に
読むには良い本だと思います。

一方で、数学的な記述に不明瞭な

部分があること、モデルの説明を十分にせず計算に入っていたり
することから、「ブラック・ショールズモデルに挑戦したい」
数学の得意な人には不満だと思います。

また、「ヨーロピアンモデル」等、説明不足の用語が突然現れたり、
数学的な説明抜きに話を展開するため、文章の流れに無理があること

は否定できません。従って、この本で大まかな感覚を掴んだ読者は、
後でより詳しい解説書で、内容を確認する必要があります。

ただ、全体的に読みやすい本ですので、個人的にはお勧めです。
新書として発刊されていれば良かったかも。

リアルオプションの考え方、新たなメソッドとしてプロジェクト評価にリアルオプションを適用すべきビジネス環境になって来たこと等は比較的容易に理解することができる。いろいろな適用例も載っているし、入門書としては合格点か? 但し、他のレビューにもあるように、実用目的ではもう一歩踏み込みが足りない感が否めない。筆者自身も、かなり複雑な理論、計算を要するので、そこは専門家に任せて、と言っているので、そのようなスタンスで書かれたものと割り切るべきかもしれない。そうだとすれば、より普及帯価格で、気楽に読める新書として出版されれば納得できるのだが。



東洋経済新報社
リアルオプションの思考と技術
不動産金融工学とは何か―リアルオプション経営と日本再生
Real Options: Managing Strategic Investment in an Uncertain World (Financial Management Association Survey and Synthesis Series)
リアル・オプション―投資プロジェクト評価の工学的アプローチ (MBAコーポレート・ファイナンス)
決定版 リアル・オプション―戦略フレキシビリティと経営意思決定